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"歯科技工物"とは何か

歯科技工所とは?

歯医者さんで歯の治療をする際、歯に詰め物をしたことはありませんか?その詰め物、どこで作っているか知っていますか?

「えっ?これって歯医者さんで作ってるんじゃないの?」

と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、その詰め物を作っているのが「歯科技工所」なのです。
(歯科医院に歯科技工所が併設されているところもあります。)

歯科技工所には歯の詰め物以外にも、被せ物、義歯など、「歯科技工物」と呼ばれる製品を作っています。

歯科技工物って?

歯科技工所で作っている「歯科技工物」とは、歯科医師が歯の治療を行う際に使用する、歯や歯茎に取り付ける物のことで、補綴物(ほてつぶつ)とも言います。

馴染みのある言葉で、詰め物・被せ物・入れ歯などを指します。
歯科技工物は大きく分けて歯冠修復物義歯に分かれます。

歯冠修復物

詰め物(インレー)、被せ物(クラウン)などが歯冠修復物にあたります。
いずれも、歯が欠けた・歯を削ったなどで部分的に失われた歯を補うことで、歯の形や機能を回復させるものです。

義歯(入れ歯)

失った歯とその周辺(歯茎など)を補う、取り外し可能な人工の歯です。最も想像しやすい歯科技工物ではないでしょうか。

口の中は非常に繊細なので、合わない技工物が口に入った状態だと、違和感を覚えたり、口腔内を傷つけたりしてしまいます。
歯科技工物は、患者様一人一人に合わせて作る必要があるため、同じ大きさ・形のものを大量生産することはなく、全てオーダーメイドのものなのです。

歯科技工物が
患者様の口
入るまで

オーダーメイドの製品である歯科技工物。

どのような流れを経て患者様の口におさまるのでしょうか?

実際に歯科技工物を使った治療を受けたことがある人は想像しやすいかもしれませんが、ピンと来ない方のためにも、ざっくりと流れをご紹介します。いずれの技工物の場合でも同じ流れを辿っていきます。

01

患者様が医院で診察を受ける。

02

治療の中で歯科技工物が必要となった場合、歯科医師が口腔内の歯型をとり、製作して欲しい技工物について指示書に記載する。

03

歯型模型と、製作して欲しいものなどを記載した指示書を受け取る。
ワイドデンタルの場合は、営業スタッフが歯科医院と技工士の間に立つ。
営業スタッフが指示書の内容を確認したり、製作すべき歯科技工物についてチーム内や技工士と相談し、歯科医師に提案したりする。

04

模型と指示書をもとに、歯科技工士が歯科技工物を製作する。

05

営業スタッフが製作した歯科技工物を歯科医院へ届ける。

06

歯科医師が患者様の口腔内に歯科技工物を装着し、治療を施す。

多くの歯の治療が1日で終わらないのは、「歯科技工物」を作るための時間が必要であるという理由もあるのです。

歯科技工士とは?

歯科技工物を作るのが、「歯科技工士」です。

歯科医師が製作した指示書や口腔内の模型を元に、歯科技工物の製作を行います。

歯科技工物を作るには、歯科技工士という国家資格を有する必要があり、歯科技工・歯科医療技術の専門的な知識と技能が求められます。要は、歯科技工物を作るプロ集団ですね。